2021年7月23日金曜日

英語勉強法について その1 ごく初期の和訳

その1 ごく初期の和訳


「英語が苦手で、どの塾で体験を受けても、『中1からやり直さなければだめだ』と言われた」

という高校生や中学生が、たまに?よく?来る。

たしかに、すでに高3で大学受験のための勉強なら、その通りかもしれない。

でも、高2や高1、中学生で、本人の希望が

「定期テストで平均点くらい取りたい」

「授業中に指名されて和訳させられるときに恥をかきたくない」

などである場合、中1からやり直すと間違いなく失敗する。

絶対と言い切れる。うまくいかない。

中1からやり直してうまくいくなら、もうとっくにうまくいってるはずだからだ。

第一、当の本人が、そんなことを望んじゃいない。

本人の希望は、

「とりあえず今すぐ何とかして!!」

なのである。

 

というわけで、ガチじゃなくてとりあえず今すぐ何とかする方法その1。

「とにかく動詞を見つけて、動詞の直前までを『は』と訳したら、あとは後ろから単語をつなげる」

 

まずは短い文。

1 She looked sad yesterday.

① 動詞の発見『looked

② 動詞『looked』の直前までを『は』

  これで『彼女は』の出来上がり。

③ 後ろから単語をつなげる。

  『yesterday』昨日 → 『sad』悲しい → 『looked』見えた

         ↓

『彼女は昨日悲しい(ように)見えた。』

 

 

2 Tom speaks Japanese well.

① 動詞の発見『speaks

② 動詞『speaks』の直前までを『は』

  これで『トムは』の出来上がり。

③ 後ろから単語をつなげる。

  『well』上手に → 『Japanese』日本語 → 『speaks』話す

       ↓

『トムは上手に日本語(を)話す。』

 

 

多少長い文でも 第五文型でも

3 I found the weather very cold in Hokkaido.

① 動詞の発見『found

② 動詞『found』の直前までを『は』

  これで『私は』の出来上がり。

③ 後ろから単語をつなげる。

  『Hokkaido』北海道 → 『in』の中  →『cold』寒い → 『very』とても

 →『weather』天気 → 『the』その

  ※この段階では、『the』は訳さなくて大丈夫。

           ↓

『私は北海道の中寒いとても天気(を)見つけた。』

あとはちょっと入れ替えてうまい日本語にしよう。

『私は、北海道の天気はとても寒いとわかった。』

 

4 The building on the hill is our school.

① 動詞の発見『is

② 動詞『is』の直前までを『は』

  ※動詞の前が長い場合は、動詞の直前を後ろからつなげる。

  『the hill』丘 → 『on』の上 → 『The building』ビル、建物

これで『丘の上(の)ビルは』の出来上がり。

③ 後ろから単語をつなげる。

  『school』学校 → 『our』私たちの

※『is』は「です」と訳す。覚えておこう。

       ↓

『丘の上(の)ビルは学校です私たちの。』

あとはちょっと入れ替えてうまい日本語にしよう。

『丘の上のビルは私たちの学校です。』

5 My father was cooking lunch when I came home.

① 動詞の発見『was cooking

② 動詞『was cooking』の直前までを『は』

  これで『私の父は』の出来上がり。

③ 後ろから単語をつなげる。

  『home』家に → 『came』帰った → 『I』私 → 『when』とき

 → 『lunch』昼食

          ↓

『私の父は家に帰った私とき、昼食を作っていた。』

あとはちょっと入れ替えてうまい日本語にしよう。

『私が家に帰ったとき、父は昼食を作っていた。』

 

このように、機械的に処理しましょう。

とはいえ、このことができるためには、

★動詞が動詞だとわかること

★単語一つ一つの意味が分かること

が必須条件です。

これだけは、頑張って覚えて。

 

今回は以上です。

2021年7月4日日曜日

英語勉強法について 前書き 100万通りの勉強法


前々回、ウチの卒業生たちのTOEICスコアを自慢させていただいた。

大学入学後に初めて受けたTOEICで、一人は955、一人は785、もう一人は705であった。

955を取ったヤロウは留学したりしていてちょっと別格だが、785705を取った両名はともに、大学入学後とくに英語の勉強はしていない。

つまり何が言いたいかというと、大学受験で英語の勉強をきちんとしていれば、とくに対策をしなくても、TOEIC700を超えることができるということである。

単語熟語と文法しかやらなかったYというヤツでさえ、570を取った。

ちなみに、大学生の平均スコアは450くらいである。

 

で、こいつらは大学受験時に何をしていたかというと、実にあらゆることをしていた。

単語帳を毎日毎日眺め、文法問題を5冊も6冊も解き、音読し、CDを聞き、英文解釈の短文を精読し、過去問で長文を大量に読んだ。

ん? こうして書いてみると、何も特別なことはしていない・・・。

 

うん、そう、ただ、私が「ネイティブ感覚」というのを隣でしつこく言った。

「ネイティブは(たぶん)そういう言い方はしない」

「その英語を読んだら、ネイティブは(きっと)こういうふうに感じて誤解を生む」

「ネイティブにとって自然な英語は(おそらく)こうだ」

など。ちなみに私も自信はない。伊藤和夫先生や、鳥飼玖美子先生や、大西泰斗先生の受け売りである。

たとえば、

“I am a Japanese.”

と英語ネイティブに言ったら、相手は前につんのめるよ、

“A Japanese what?”

とか言われるよ、てな話をしていました。

 

ここで。

私は今まで、どこかで

「私なんぞが英語を教えていいものか?」

という気持ちがありました。

だってたいしてできないし。

訛ってるし。

日本人全体の順位からしたら、私の英語力なんて2000000位くらいじゃないのかしら。

いや、もっともっと低いかも。こわいわー。

ではなぜ私の下で、多少なりとも英語が伸びるのか?と考えたときに、生徒個人の努力を除けば、私にも特性があることに思い至りました。

私は、自分の考え方を押し付けるでもなく、理想を語るでもなく、あらゆる勉強法を認めている、と自覚しました。

 

英語には、100万人の人がいれば100万通りの学習法が存在すると言われています。

例えば、世の中には音読による学習を勧める人がたくさんいますが、

https://ceburyugaku.jp/131891/「107人に聞く私の独学英語勉強法!人気学習法はこれ」)
 
 と、「声に出す」はわずか17%なんです。

これを、「いや、英語は声に出さなきゃだめだ!」と言って否定することもできましょう。

しかし、声に出すのが嫌な人にそれを強制して、果たして効果があるのか? とも思いますし、じゃあ耳が聞こえない人は英語がマスターできないのか? という反論もできます。

耳が聞こえなくたって、外国語ができる人はたくさんいますよね?

世の中には、自分の英語に自信があり、自分がしてきた勉強法が最善の方法で、それ以外認めない人がたくさんいる気がします。 


そういうわけで、私の特性は

「いろいろな勉強法を知っていて、それを伝えることができるが、強制はしない」

というところに落ち着きました。

そういうわけで、もっと具体的に、英語の勉強法について、ざっくばらんにお伝えする(つもり)です。



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2021年6月28日月曜日

塾生活雑記① 指定校推薦にするか一般受験にするか

最近、高2たちが「受験にするか、指定校推薦にするか」で話をしている。

「ねえ、一緒に受験勉強しようよ。仲間がほしい」

「えー。高校受験だってギリギリだったのに、ムリ」

ムリ、と言ってる子は、中学時代、塾で放置された経験があるらしい。

「ここの先生たちはねえ、ぜったい見捨てないから大丈夫だよ」

嬉しい言葉である。友達を引きずり込むための方便じゃないよな?

な?

 

だいたいにおいて、来年の授業選択をしなきゃならないとか、定期テスト前につらくなると、高校生はこんなことを考え出すようだ。

 

一般受験にすれば、

・テストは赤点さえ取らなきゃいい

・出席日数や授業態度を気にしなくてよい

・授業は受験科目を中心に選べる

・あこがれの大学を、複数回受験できる

・プレッシャーがかかる

 

指定校推薦にすると、

・行きたい大学が指定校にあって、学年トップクラスならほぼ確実に合格できる

・テストは全科目、技能科目も苦手科目も毎回がんばらなきゃならない

・授業態度や小テストや提出物にも気が抜けない

・成績が取れそうな科目を選択しなければならない

・受験が早く終わる

 

と、まあどちらにしてもメリットとデメリットがあるので、そりゃあ迷うだろう。

私個人としては、好きなようにすればいいと思っている。

選ぶのは自分。自分で決断しないと、いつかきっと後悔する。

 

ただ、ひとつだけ認識してほしい。

指定校推薦が楽だ、というのは、それは違う。

指定校で入れればどこでもいい、という場合はたしかに楽だが、成績で学年上位を目指す場合に、困ったことが発生する。

高2の後半から高3になると、特定科目に受験ガチ勢が現れるのだ!

成績上位を取りたいのに、各科目にそれぞれ受験ガチ勢がいる。

受験ガチ勢に勝つためには、受験ガチ勢よりたくさん勉強しなきゃならない。

ね? 矛盾してるでしょ?

受験を避けるために指定校推薦にしたのに、結局受験ガチ勢より勉強しなきゃならないなんて!

しかも、全科目!

 

 

結論:

指定校推薦は、決して楽ではない。

指定校推薦の最大のメリットは、受験が早く終わること。

 

 

2021年4月27日火曜日

TOEICスコア

こんにちは。

ウチのアシスタント講師たちが、最近TOEICの話を頻繁にするようになりました。

単位ガー、就職ガー、とかぶつぶつ言いながら。うぜー。

 

で、やつらが大学に入学してから初めて受験したTOEICスコアは、

アシスタントRJ智大学4年)が955

アシスタントKM治大学2年)が785

アシスタントFK義塾大学2年)が705

でした。

初受験にしては、みんなかなりの高得点だと思います。

Rのやつ、ムカつくくらいドヤ顔しています。ちっ。

ちなみに、あのYの初受験でのスコアは570だったそう。

大学生の平均スコアが450くらいですから、なんだ、青山合格はまぐれじゃなかったんだな、と安心しました。

TOEICスコアは受験するたびに上昇するらしいので、今後にも期待したいと思います。(というのはきれいごとで、次に受けたら下がった・・・というのを期待しています。ぷぷっ)

私の指導の賜物・・・と言いたいところですが、たぶん、ALLINONEという教材のおかげですね。

アシスタントたちは受験生時代、ALLINONE付属CDの、あのnatural speed(すんげー速い)を毎日聴いていたのですから、TOEICで高スコアを出すのは不思議でもなんでもありません。

寄生獣アニメ(Parasyte-the-Maxim)の英語吹き替え版(English dubbed)には興味を示さなかったくせに。

英語字幕までつけてやったのに。

ちっ。


ただ、ずっと押し付けてきた“ネイティブ感覚”がここにきて発現したのかもしれない、と都合よく考えております。

大学受験で英語をちゃんとやれば、大学受験の勉強+単語くらいで、TOEICって結構取れるもんですね。



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2021年4月22日木曜日

慶應商vs早稲田社学 その3(最終回)

さて、では備忘録的な。

早慶も難関国立もMARCHもニッコマも、英語の入り口は同じである。

単語を覚え、繰り返し文法問題を解く。

そして文法問題が秒速で解けるようになったころ、早慶と難関国立志望者は、英文解釈に入る。

ここで肝心なのは、難関大学志望者だ、という点である。ゴールとなるレベルではネイティブの思考回路で英語が読めないといけないので、ハナから目標に合わせた読み方を求める。

高校の授業のように和訳をするために読んでいたのでは、ネイティブと同じように考えることができない。そしてネイティブと同じように考えることができなければ、試験で時間が足りなくなる。

よって私はそのゴールを表現するために、“ネイティブ感覚”という言葉を使っている。私自身にネイティブ感覚があるかどうかは、内緒である。

伊藤和夫先生、鳥飼玖美子先生、大西泰斗先生の理論を理想として、森沢洋介先生の瞬間英作文の要素も盛り込みながら、英語を教えているというより、伝えているつもりだ。

そして、最初に申し上げた早慶とMARCHの間にある“壁”は、まさにそれ=ネイティブ感覚だったのである。

 

英文解釈の練習を重ねて、早慶の英語でも易しめ?のところ、例えば早稲田教育や慶應商のレベルで6割くらい取れるようになったころ、この“壁”が受験生の前に立ちはだかる。

6割は取れるが7割が取れない。7割は取れるようになったが8割が取れない、そして目標とする9割が取れない、といった具合になるのである。

一番の原因は何といってもスピードだ。なぜならスピードさえついてくれば考える時間も増え、英文を23回と読み直すこともできるからだ。

ではそのスピードをどのようにつけるのかといえば、それはその子の個性によって異なってしまう。

例えば、

純粋に読むスピードの問題、つまり慣れなのか、

話題に乏しいために読み取りに時間がかかってしまうのか、

もしくはその複合なのか、

などである。

こればかりは、私は本人ではないので、わからない。

よって、試行錯誤となる。

つまり、手あたり次第やってみて、自分に合う方法を見つけるしかないのである。

次に、手段の問題がある。

慣れるためにはいったい何をすればいいのか。

話題を豊富にするためにはいったい何をすればいいのか。

これも試行錯誤である。

長文の音読、テーマ別長文読解、ALLINONE、何でもやろう。

一度出会った長文は、体に染み込むまで音読しよう。

たった一つの冠詞をもスルーしないで解釈しよう。

natural speedを体で覚えよう。

英語を心で感じよう。

そういう日々の積み重ねが始まる。

だが、それを続けたからといって、いつできるようになるかは誰にもわからない。

いや、それを続けたからといって、一生できるようにはならないかもしれない。

そういうの、“修行”と呼んでよくないか?

早慶の英語で8割も9割も取る受験生の日々とは、地味で単調な訓練を、来る日も来る日も続けて、雨に日にも風の日にも休まず続けて、それでも悟りが開けるかどうかはわからない、という修行の日々なのである。

Fの日々とは、そんな修行の日々だったのである。

 

帰国子女で英検1級保持者が7割しかとれないという早稲田社学の英語で、瞳に深いものを湛えた元・俗物の、今も俗物だが、そのときだけ聖人になっていたFは、きっちり7割を取って合格した。

オカルトかもしれない。気のせいかもしれない。それならそれでいい。

でも、Fだけではない。

過去に早慶に合格した子の多くが湛えていた、修行僧のような深い瞳の色は、“壁”を破った者だけが持つ色なのかもしれないと、私は本気で思っている。

 

もちろん、受験科目は英語だけではない。

英語がイマイチ好きになれなかったら、他の科目で取ればいい。それでぜんぜんいい。

事実、今年は数学を武器にして慶應商・横浜国大にダブル合格した子がいる。

だがいずれにしろ、早慶レベルで英語や数学を“武器”にしようと思ったら、決して甘くない、楽じゃないということだけは、それだけはわかってほしい。わかってください。

 

まあ、そんなだったFだが、2月、上智に合格したあたりでほっとしたのか、煩悩が瞳を曇らせ始めた。

「上智のポルトガル語と経営で、〇〇が〇〇〇〇のはどっちですか? 〇〇〇〇〇〇」

とか言っていたのでヤバいかな?と思っていたのだが、なんとか受験校を全勝で逃げ切った。あぶねえ。

・・・Fが受験した早稲田社学の古文で、方丈記が出題された。実はそれ、教室で読んでいた“マンガで読む方丈記”にそっくり出ていて、Fは話を覚えていたらしい。

Fの早稲田社学合格が、そのせいでないことを、英語の力で受かったことを、心から願う。

 

(おしまい)


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2021年4月18日日曜日

慶應商vs早稲田社学 その2

“慶應商VS早稲田社学” が急上昇キーワードになったらしいですな。

なんでも早稲田社学が超難化し、政治経済学部と並ぶ早稲田の看板学部になったとかならないとか。

早稲田の社学の英語は、帰国子女の英検1級保持者でも7割しか取れなかったとか。

会話文では選択肢がどれも同じに見え、取捨選択する根拠が見当たらない。

長文では下線部の単語がわからない上、選択肢の単語も一つしかわからないので推測すらできない。

おかげで巷では、“社学の英語は運ゲー”と言われる始末である。

それに比べれば、慶應の英語はとても優しい(易しい、ではない)。

実力がちゃんと結果に表れる。

 

一年前の話になるが、その早稲田社学と慶應商に、両方とも合格した子がいた。

仮に、彼をFと呼ぼう。あのYと同級である。

たしかに、Fはどちらに行こうかとずいぶん迷っていた。

通学が楽なのは慶應、興味のある科目があるのは早稲田だと言っていた。

「知るか。自分で決めろ。」

私はあくまでもFの自主性を重んじ、心を鬼にして、わざわざ相談しに来たFにそれだけを言った。決して面倒くさかったわけではない。決して。

 

そのFは、今まで書いてきたような壁を破った一人なのであるが、

超進学校の生徒でもなく、

中学受験をしたわけでもなく、

英才教育を受けていたわけでもなく、

ガリ勉をしていたわけでもなく、

決してそんなに真面目でもなく、

特別に親切で心が広いとかいうわけでもなく、

モテモテでもなく、

話が上手いわけでもなく、

熱血でもなく、

早慶合格者は年に数人という高校に通う、

とにかくまあ、普通の、いや、経験値という点ではむしろ普通より低い子だったわけですよ。

実際、Fとは話せば話すほどにthe cultural divide(=???みたいないこと)を感じたのであります。

だって、好きなアニメがおさるのジョー〇って、???じゃないですか?

そうでもないですか? 普通ですか?

 

そんなFだったが、入試直前の1月頃のFの目は、まるで修行僧のような深い緑色をしていた。

「先生、僕はすべてを悟りました。」

入試の前日、Fはそう私に言った。

ええ、嘘です。言ってません。

でも、慶應や早稲田に合格する子は、秋から直前期にかけて、修行僧のような瞳になる。

あの子も、あの子もそうだった。

やり切った感なのか、はたまたある種の悟りなのか。

レベルは違いすぎるが、イチローとか松井秀喜とか、ああいう人たちの目にそっくりなのですよ。

達人(感)なのかなあ。

まあ、みんな今ではすっかりただの人ですけどね。

ともあれ、Fが壁を破った過程を書いておくことは、私自身の備忘録にもなると思う。なんせ齢なので。

 

(つづく)



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2021年4月13日火曜日

慶應商vs早稲田社学 その1

今回は合格体験記半分、うんちく半分でお伝えしたい。

当然、合格体験記のほうがためになる気がするが、私はうんちくしたい。

うーむ、悩ましい。

 

さて、ウチの塾から、過去9年間での慶應合格者は4名。早稲田合格者は、慶應との重複を含めて4名。

これを多いと見るか少ないと見るか。

大学受験生は毎年3~5名。

うーん、悩ましい。

 

しかし、彼ら全員、翠嵐や湘南といった、合格して当たり前の生徒ではなかったことを考えれば、私からは彼ら全員に、やりおった、と言いたい。

このくらいのレベルになると受験前にはだいたい受かるか落ちるかわかっているのだが、

それでも本番でちゃんとできるかどうか、送り出すときは不安である。

なぜなら、彼ら全員、翠嵐や湘南といった、受験に慣れ、本番にも強い生徒ではなかったからである。

 

話は少し逸れるが、翠嵐や湘南といった高校の生徒は、勉強すれば勉強した分だけ、どこまでも偏差値が伸びる。

やつらの大半は、中学の勉強をコンプリートしている以上に、中学の勉強を深く理解している。

やつらの大半は、紙の上での勉強だけでなく、その周辺や自分が興味を持ったことを無意識に探究するので、雑学をよく知っている。→実はこれすごい有利

やつらの大半は、文系も理系もなく、その気になれば数学も現代文も日本史も、なんでもできる。→総じて語彙力が豊富で、発想も自由である

 

ウチの塾から慶應に合格した4人は、全員、そんなレベルではなかった。

数学はできねえ。

現代文はできねえ。

文章は幼稚。

モノは知らねえ。

まともにしゃべれねえ。

全国のトップ高から受験生が集まり、東大や一橋や東工大の併願校ともなっている早慶を受験するにしては、どいつもこいつも平均のはるか下だった。

 

話は変わるが、ウチの塾からのMARCH合格率(合格者÷受験者)は75%、上智理科大合格率は66%、国公立合格率が71%であるのに対し、早慶合格率は36%である。(もちろん、合格校数÷延べ受験者数にすれば、合格率は100%に近くなる)

個人の努力を数字にしてしまうのは気が引けるが、私が言いたいことは、この数字の影に見え隠れする早慶の“壁”である。

もちろん、早慶だけに限ってしまうと、そもそもの合格者数が違うので(早慶合格者数はMARCH合格者数の5分の1から10分の1程度である。と思う。)、単純な比較はできない。

しかし、齢をとり、若者に苦笑いされながらもなお現場の最前線で現実を見ている私としては、どうしても、数字以上に、早慶には“壁”を感じていたし、今も感じている。

ウチの塾から合格した彼らは、その“壁”を破ったことになる。

私は、〇害と陰口を叩かれながらも、その過程を見てきた。

そして、私が見てきた、平凡な能力の受験生がその“壁”を破ることがどういうことかということを、私はいつか伝えたいと思っていたのでした。

 

(つづく)


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