2021年3月21日日曜日

大学入試2021合格速報

2021年度大学入試について

まだ一部、補欠等の発表を残していますが、3月20日時点での合格大学をお知らせします。

(一般)

青山学院大学 経済

中央大学 商

中央大学 経済

成城大学 経済

芝浦工業大学 工

東京理科大学 理

東京理科大学 理

青山学院大学 理工

法政大学 経済

法政大学 経営

明治学院大学 経済

明治学院大学 経済

神奈川大学 経済

神奈川大学 経済

東京理科大学 理工

慶應義塾大学 商

横浜国立大学 経営

専修大学 経済

専修大学 経済

中央大学 理工

 

(推薦)

東洋英和女学院大学

京都美術工芸大学

東京理科大学


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2021年3月15日月曜日

2021年 高校進学実績

2021年高校進学実績

こんにちは。

タイトルには“2021年高校進学実績と謳いつつ、

過去9年間の高校“進学”実績をお伝えします。

 *高校受験は人物特定防止のため、9年間の合計のみをお知らせしています。

50音順)

大船高校1名      金井高校1名     神奈川工業高校1名

鎌倉高校1名        市立金沢高校1名   上矢部高校2名

北鎌倉女子学園高校2名 鵠沼高校3名     湘南工科大付属高校1名

新栄高校1名        市立戸塚高校1名   永谷高校1名

柏陽高校2名      氷取沢高校2名     舞岡高校1名

明治学院高校1名    山手学院高校1名   横須賀学院高校2名

市立横浜サイエンスフロンティア高校2名    市立横浜商業高校1名

横浜創英高校1名    横浜創学館高校1名   横浜南陵高校2名

横浜隼人高校1名  

 

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2021年3月7日日曜日

青山学院大学へ<長編><無許可掲載> 最終回

 合格までの具体策

まあ、小話はこれくらいにして、実際にYがどんな勉強をしていたか、思い出してみましょう。

授業はたったの週200分。予備校に比べればはるかに少ない授業でした。

Yは夏期講習や冬期講習の追加も一切しませんでした。

おのずと自習が勉強の中心になります。

Yが一人でできることといえば、世界史と英単熟語と英文法だけでした。

語順整序なんか、一人でやっても無駄でした。

でも、自習でひたすら暗記をしていたおかげで、世界史は慶應大学合格者と肩を並べるまでになっていたのです。

MARCHであれば、得意科目(偏差値70以上)が1科目あれば、合格可能性は高くなります。

逆に、偏差値70以上の科目が一つもないと、合格可能性は著しく低くなります。

Yが青山に合格したのは、世界史という科目選択によるところも大きかったといえます。

 

英語の授業は、ひたすら文法と語順整序でした。

それでもYは、何回やっても完ぺきにはなりませんでした。

Yは自習でも文法の復習を何度もやっていたのですが、どうしても知識がこぼれていく。どうしても見落とす。

授業で扱った7冊の文法テキストを、復習で3回ずつ繰り返していましたが、

それでも“ランダム英文法標準編”や“ファイナル英文法標準編”のレベルで取りこぼしをします。

MARCHに合格するためには、これらは99%・楽々・秒速でできなくてはならないのですが、試験直前でもYは、85%・苦渋・分速でした。

 

長文読解は、一切取り扱いませんでした。

長文でも内容一致以外は文法で解き、内容一致はなんとなく取れればいいんです。

 

この点、ついでに言えば、現代文も古文も、内容を読まずに問いだけを見て解く、という方法を徹底しました。

だって、読んでもわからないんだから、読むだけ無駄ですよね?

古文なんか、品詞分解をすると内容がわからなくなり、内容を追うと品詞を無視するのです。助動詞2つが重なると、ほぼパニックに陥ります。

それでもなんとか話を読み取ろうとしますが、「どんな話だった?」と尋ねれば、単なるでっち上げを答えていました。

ですから、問いだけを見て解く、という方法が、最も合理的だったのです。

Yもそれを理解して、

「現代文と古文は読まない!」

と、自分に言い聞かせるように宣言していました。

 

そのようなわけで、模試の最終的な偏差値は、英語50、国語50、世界史70くらいでした。

青山の判定は、浪人の11月で、E

まるで現役生の成績です。

でも、人生でのトータルの勉強量は普通の現役生にも及ばないのですから、それも当然と言えましょう。

 

このころから過去問演習に入るのですが、いやはやそれにしても、なぜ、どうやって受かったのでしょうかねえ?

実は、このころようやく、英語や国語の語彙力がついてきました。

単語・熟語・漢字・現代文の語句を覚えてきたのです。

これは、地味ですが強力な武器なのです。例えるなら、足軽が甲冑や鎖帷子を身に着けたというところです。

つまり、最低限、“即死しない”レベルになったのです。

MARCHを受験するのに漢字が書けない、単語を覚えていない、というのは実に致命的で、そういう人はまず合格しません。

授業でいっしょに過去問を解いていて、語彙力が入ったことを私は最も身近で感じていました。

ならば、あとはテクニック。ひたすらテクニック。

理解はどうでもいい。テクニック、テクニック、テクニーーーーック。

 

受験直前、YMARCH合格可能性は、50%だと思っていました。

合格可能性50%ということは、私は、“4回受ければ1回受かる”と認識しています。

そして、Yにもそのように伝えました。

そして、Yは私の言うことを素直に聞いて、青山を1つ、法政を3つ、受験しました。

 

 

2月下旬。

Yは、

「青山に受かりました」

と、自宅は遠いのに、わざわざ教室に報告に来てくれました。

教室は、

ザワ…ザワ…

と、私一人でザワザワしていました。

だって、2月下旬の日中なんて誰もいなかった・・・ような気がします。

実は・・・

あんまりそのときの詳細な記憶がないんですよ。残念ですが。

ただただ、恥ずかしそうな、バツの悪そうな、なんか悪事でも露呈したようなYだけが印象に残っています。

(昨年度の途中経過)


余談。

法政は、3つとも不合格でした。

偶然にも、私が言った通り、“4回受ければ1回受かる”という結果になりました。

ちなみに、成蹊大学の入試では、Yのヤツ、またマークをずらして書き、補欠でした。

 

後日談。

実は受験直前、私はYに、

「法政と青山、両方受かったらどっちに行きたいの?」

って聞いたら、Y

「法政です!」

って言っていたんですよ。

だから私は青山に合格したYに、

「法政じゃなくて残念だったな」

って声をかけたんです。

ところが別のヤツにその話をしたら、

「ああ、あれですね。Yのやつ、青山って言ったらおこがましいと思って、つい法政、って言っちゃったんだそうです。本心では青山に行きたかったみたいですよ。だからオーライです!」

だと。

ったく、どこまで・・・・

 

現在のYですか?

タ〇コ吸いながらパ〇ンコやってるらしいです。

4年間で卒業できるかどうか、危ういらしいです。

いいんじゃないですか?

Yの勉強ぶりを目の当たりにしていた後輩の中に、

「あの人が受かったんだから、アタシもがんばれば・・・」

と言う子も出てきています。

Yは今、すべてのホンモノたちの星になったんです!

出典 カメレオン コミックス47巻



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2021年3月4日木曜日

青山学院大学へ<長編><無許可掲載> その2

そんなYが、なぜ、青山に受かったのでしょう?

ひとつには、得意科目を早々に作ったことだと思います。

紆余曲折ありましたが、苦しんだ甲斐あって、世界史の偏差値が異常に伸びました。ただし、字が書けないのでマーク限定ですが。

現役時、最後のマーク模試で9割を超えたのです。

英語も、5割弱くらいまで取れるようになっていました。

それを見たYは、当然、希望を持ったと思います。

「現役でいきたい」

私も、東海大学ならいけると思いました。実質2科だし。世界史に記述はあるけど、ちょっとだけだし・・・

まあ、結局ダメで、Yも私もなんでだろ? って言っていたのですが、まあ浪人時の結果を見れば、まあわからないでもないでした。

とんでもないミスをするんですよ。解答欄をずらしてマークしたりとか。

東海でもなんかやらかした、プラス記述が全滅、といったところだっだのだと思います。

ただ、こんなことを軽く書けるのも浪人して青山に受かったからで、当時の私は

「なんという・・・」(失礼を通り越して失礼)

と悩んだものでした。

(出典 ドラえもん てんとう虫コミックス19巻)

だって模試の成績からも教室での過去問の出来からも、東海に落ちる要素はなかったんですから。


まあ、とにもかくにもYは一浪してなんとか青山に合格したのですが、ネット上でよく言われている、

“どんなヤツでもMARCHまでなら暗記で入れる”

“凡人が努力で入れるのはMARCHまで”

2年間クソ努力すれば、MARCHには入れる。すごい努力が必要だけど”

を証明してしまったわけです。

これらの評には、悪意も善意も実体験も空想も分析も入り混じっているでしょう。

そして、超進学校の出身者からすれば、MARCHは合格して当然の大学でしょう。

ですが、もちろん、努力をし尽してもMARCHに届かない子もいるわけです。

では、MARCHに届いた子と届かなかった子、どこに違いがあるのでしょうか?

運? 地頭? 勉強時間? 気合?

ええ、どれも必要な要素だと思います。

けれど浪人時代のYを見ていて印象的だったのは、勉強中に時折見せる、キラキラとした瞳でした。


昨年度は文系受験生ばかりだったので、現代文を強化すべく“現代文ゼミ”なるものをやっていました。

普段はテクニックばかり使って現代文を解くように指導しているのですが、内容も分かりたい人のために、時間外・無料でゼミ授業をしていたんです。

入試に頻出の話題と、美しい文体と、作家や評論家や大学教授の脳みその中を味わうためでした。今はやってませんが。虚しくて。

とにかくそのゼミで、最も珍回答をし、最も目を輝かせていたのが、Yだったのです。

真っ先に手を挙げて、まったく見当違いであるというあるあるです。

でも、

「面白い!」

「養老孟司ってすごい!」

そうやって素直に喜んでくれるのって、やってるほうは嬉しいじゃないですか。

「なんとかこいつ、MARCHに合格させてやりたいなあ」

たいへんおこがましいけれど、そんなふうに思ったものです。

 

また、隣で数学を勉強しているヤツがいると、興味津々でのぞき込んでいるんです。

そしてわかるわけないのにそいつに質問して、頭を抱えているんです。

でも言うんです。

「相加相乗平均って、かっけー!」

かわいいじゃないですか。

そんだから中学の数学の問題をやらしてみると、喜んで解き始めるのです。

数学なんか受験科目じゃないのに、ですよ。

面白いじゃないですか。

 

一度、

“周の長さが36、面積が54の直角三角形ABCがある。この三角形の斜辺ABと内接円との接点をPとするとき、APBPの比を求めなさい。”

のような問題を出したら、友達に相談しながらも、なんと正解したんです。

嬉しかっただろうなあ。

この問題は高1の数学によくある問題ですが、普通の高1なんか、偏差値60くらいの高校に通っている子でさえ、初見では「解き方を教えて」って言います。普通は。

それを、あのYは解き方も教わらずに、図を描いて、こうかな?こうかな?って考えたんです。

ほほえましいじゃないですか。

それこそ、勉強に対する、本来あるべき姿じゃないですか。

 

しかし、こういったYの性格にも短所がありまして、人のやっていることに引っ張られやすいんです。

隣が長文をやれば「長文をやりたい」

隣が古文をやれば「古文をやりたい」

隣が過去問をやれば「過去問をやりたい」

仕方のないことです。焦る気持ちも、痛いほどわかります。

そのたびに、私たちは、

「焦るな。競るな。〇〇〇〇、〇〇〇。」

そう言い聞かせました(失礼を通り越してハラスメント)。

中学時代の学力に差がある。

目標に違いがある。

それは如何ともし難い、と言いました。私としてはつらかったけれど。

競馬に例えるなら、先行力のない馬は先行しちゃいけない。

最後の直線で勝負だ、ということですね。

わからない方、すみません。 


(つづく)

2021年3月2日火曜日

青山学院大学へ<長編><無許可掲載> その1

ご無沙汰をしております。

卒業生からのリクエストを1年間放置した挙句、やっとのことで投稿する次第でございます。

これから書こうとする本人(仮にYくん)からのリクエストではないのですが、Yの友人であり、ウチの塾でともに浪人生活を過ごした慶大生と明大生が、

Yのことは何がなんでも記録に残すべきだ」

と言うものですから。

なぜなら、

「とんでもなくすごいことだから」

と。

何がすごいって?

このへんに住んでいる子なら、Yが通っていた県立N高校(仮名)がどんなレベルなのか、どのへんの大学に進学するのが普通なのかはみんな知っています。

ごく稀にしか、MARCHには合格する子はいません。

 

N高校 卒業後の進路状況(20203月卒業生)

合計

大学進学

146

短大進学

22

専修/各種学校

99

浪人/予備校

22

留学/留学準備

就職・その他

16

 

そんな高校の、成績は真ん中より遥か下の、筋肉な彼こそが、あのYでした。

しかも、もうちょっと早く塾に来てくれればいいのに、彼がやってきたのは高3。引退試合が終わってから。夏休みなんかとっくに始まっていました。

 

Yと同学年と1つ下の子たちは、Yの学力が当初どれくらいだったか、みんな知っています。

haveの過去形はhavedであり、takeの過去分詞はtakedなんだそうです。

もちろん、Do she busy? という英語を書いて何一つ憚ることはありません。

漢字なんか、もちろん書けません。

方程式なんか、もちろん解けません。

合格してからですが、Yと同学年の塾の子たちは、ビ〇ギャルを比較対象に持ち出して、彼を「ホンモノ」と言っていました。(すごい失礼)

「だって、ビ〇ギャルは進学校の底辺でしょ? Yはホンモノ(ものすごく失礼)ですよ。進学校の底辺が慶應に入るより、ホンモノ(失礼すぎる)が青学に入るほうがはるかにすごいですよ。Yのことはブログに残すべきです。」

もちろん、私個人はビ〇ギャルの物語に感動し、本も買いましたし、ビ〇ギャルの通っていた塾の先生を尊敬しています。高校受験を経験していない中高一貫の子が、いざ大学受験をするのがどれだけたいへんかも、よく知っています。

でも、それを補って余りあるくらい、Yのインパクトがすごかった、ということなのです。

 

ですからまあ、当然といえば当然なのですが、Yは早々に根を上げました。

まだ夏休みだったかなあ。入塾して1か月も経たないうちに彼は言いました。

「推薦にする」と。

当然です。彼を責める気なんか毛頭ありません。

小学校のころから筋肉ばっかりやってきて、突然受験の世界に放り込まれ、塾の同学年の子たちはそれなりの進学校で、自分は中1の英作文なんかやらされて、それすらできなくて、自分がどんなにホンモノなのかを目の当たりにしたんです。

休まず塾に来るだけ偉いですよ。

私だって、中1に満たない学力しか持たない高3Yが、受験に耐えられない可能性は高いと思いました。

でもですね、彼のお父様が、それを許してくださらなかったのですよ。

「お前は、筋肉も結局中途半端。今まで何一つ成し遂げていない。ここで踏ん張らなければ、お前はたぶん一生、何もできない人間になる。浪人してもいいから、目標を設定して、受験して合格してみろ。それが嫌なら、働け。」

なんて立派なお父様だろう、と私は感動しました。

が、そう言われて苦渋の表情を浮かべるY、それまで「推薦にする」と言っていたYを鑑みれば、きっとお父様のおっしゃる通りなんだろうな、と、付き合って日の浅い私も思いました。

目標は、実は教師なんだって。GT〇ですな。

でも、お父様がおっしゃるにはFランク大学ではだめで、ちゃんと勉強しないと入れない大学、というのが条件。

私は一人でやる気に満ち、Yは俯いていました。

 

まず私は、科目を絞ることを提案しました。できれば、2科。

残り時間を考えて、社会は世界史。あとは現代文か、英語。

世界史+現代文だと受験校が少ないので、浪人することも考慮に入れると、世界史+英語が現実的でしょう。現代文、できなかったし。

英語は、単語+熟語+文法に絞り、そのかわり徹底的に繰り返す。

自習は、世界史と単語と熟語のみ。ひたすら暗記の日々としました。

 

こうして言うは簡単ですし、ある程度の進学校の生徒なら嫌々ながらもなんだかんだやることです。

でも、Yですよ。

ただ暗記しているだけでも、大きな背中が小刻みに震えだすのです。

何を覚えているかって?

he his him his とか bring brought brought とか 古代文明とかですよ。

「つらい」

Yはときどき、そう漏らしました。

そして、たった1時間自習すると、

「帰ります!」

ドヤ顔でさっそうと退出しました・・・・・・



 出典 彼岸島48日後 コミックス第26巻より

(つづく)