2021年7月30日金曜日

英語勉強法について その3 単語の覚え方

今回は、人類の永遠のテーマである、英単語の覚え方です。

結論から言いますが、万人に通用する最高の覚え方、などというものは存在しません。

ネットで称賛されている方法で挫折したからといって、あなたの能力や人格が否定されるものではありません。

音読して覚えようが、書いて覚えようが、長文で出てきた単語だけ覚えようが、アプリを使おうが、好きにすればいいんです。

それが人間の個性というもの。

そして、一つの方法・一つの本がいやになったら、とっとと次の方法・本に移ればいいんです。

一つの方法・本だけに固執する必要はありません。

合う本が見つかるまで、本はバンバン買いましょう。

また、何種類の方法を組み合わせてもいい。むしろ組み合わせたほうがいい。

そう、あなたは自由なのです!

 

前置きが長くなりましたが、それでも、覚えるということについては、たしかにいくつかのコツがあります。

 

まず知ってほしいのは、暗記の強さには、

刺激の強さ × 繰り返した回数

という法則が成り立つといえることです。

人間、強烈な印象があれば1回で覚えますが、印象に残らない日常の出来事や風景はさらっと通り過ぎてしまいます。

一方で、掛け算の九九のように、面白くもなんともないことでも、何度も繰り返したことは、いつまでも記憶に残ります。

歌の歌詞なんかでも、サビはすぐに覚えられますが、そのほかの部分は繰り返さないと覚えられないものです。

あ、今は超人的な能力を持っている人の話じゃないですからね。普通の能力の人は、そんな感じですよね?

 

そんで次に知ってほしいのは、記憶には段階がある、ということです。

歌の歌詞を例に挙げましょう。

①段階・・・聞いたことがない

②段階・・・なんか聞いたことがある

③段階・・・サビとか、一部なら歌える

④段階・・・つっかえながら、思い出しながらだけど、なんとか全部歌える

⑤段階・・・歌詞が体に染みついており、無意識でも全部歌える

という感じじゃないですか?

これは、ほとんど英単語の暗記に置き換えられます。

①段階・・・見たことがない

②段階・・・なんか見たことがあるけど意味はわかんない

③段階・・・なんかこんな意味だったよなあ、と思う

④段階・・・つっかえながら、思い出しながらだけど、意味が言える

⑤段階・・・英単語の意味が体に染みついており、無意識でもその英単語を使える

たとえば、どんなに英語が苦手な人でも、「I」や「you」は⑤段階目にありますよね?

 

そしてこれらの段階のうち、

定期テストで点になるのが③段階目

大学受験で点になるのが⑤段階目

です。

つまり、単語暗記の目標は、定期テストなら③段階目、大学受験ならできるだけ多くの単語を⑤段階目に乗せることなのです。

 

では、ここまでの検証を踏まえると、どういうことが言えるのか?

1,教材や覚え方は何でもいい

2,ひとつの覚え方にこだわらなくていい

3,挫折したらすぐ次の方法に移ればいい

4,どんな方法でもいいから、繰り返せばいい

ですね!

 

コツは、「覚えよう」ではなく、「繰り返そう」と思うことです。

 

そんで、最後に、じゃあ何回繰り返せばいいの? について。

あくまで経験的にですが、だいたい、

1回で②段階

3回で③段階

10回で④段階

30回で⑤段階

になれます。

覚えようとしないで、ひたすら見て、繰り返し読んでください。

 

 

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2021年7月26日月曜日

英語勉強法について その2 定期テスト対策

英語勉強法について その2 定期テスト対策

英語は苦手だけど、それでもテストでいい点を取りたいという、とっても楽観的なあなたへ。

そんなあなたには、教科書を30回読む、という方法をお勧めします。

・・・と私が言うと、みんな「げっ」という顔をしますが、次のように考えると意外と平気です。

まず、英語のテスト勉強を、試験日の7日前から始めるとします。

7日前は教科書本文を1回読みます。

6日前は同じところを2回読みます。

5日前は3回、4日前は4回・・・と増やしていき、試験前日には7回読みます。

合計すると、1+2+3+4+5+6+7=28

になり、28回読んだことになります。

あと2回くらいは学校の授業で読んでいると思うので、これで30回達成、ということで。

ほかに英語は勉強しなくていい、英語のテスト勉強はこれだけ! と思えば、気分的にも時間的にも楽なのでは?

さらに、1回目より2回目、2回目より3回目・・・のほうが速く読めるので、読む回数が増えていってもトータルでの時間は変わりません。

1日目に1回読むのと、7日目に7回読むのにかかる時間は同じくらいです。

むしろ1日目がいちばんきついかも。

 

ただし、これにも条件があります。

★日本語訳が分かっていること。

★単語の意味がすべてわかっていること。

★高得点を取りたい場合、本文の長文だけではなく、すみっこや文法コーナーに載っているすべての英語を読むこと。

です。

意味の分からない英語をいくら読んでも無駄なので、意味が分かっている(訳を知っている)状態で読みましょう。

理想は音読ですが、音読が嫌な人は黙読で試してみてはどうでしょう?


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2021年7月23日金曜日

英語勉強法について その1 ごく初期の和訳

その1 ごく初期の和訳


「英語が苦手で、どの塾で体験を受けても、『中1からやり直さなければだめだ』と言われた」

という高校生や中学生が、たまに?よく?来る。

たしかに、すでに高3で大学受験のための勉強なら、その通りかもしれない。

でも、高2や高1、中学生で、本人の希望が

「定期テストで平均点くらい取りたい」

「授業中に指名されて和訳させられるときに恥をかきたくない」

などである場合、中1からやり直すと間違いなく失敗する。

絶対と言い切れる。うまくいかない。

中1からやり直してうまくいくなら、もうとっくにうまくいってるはずだからだ。

第一、当の本人が、そんなことを望んじゃいない。

本人の希望は、

「とりあえず今すぐ何とかして!!」

なのである。

 

というわけで、ガチじゃなくてとりあえず今すぐ何とかする方法その1。

「とにかく動詞を見つけて、動詞の直前までを『は』と訳したら、あとは後ろから単語をつなげる」

 

まずは短い文。

1 She looked sad yesterday.

① 動詞の発見『looked

② 動詞『looked』の直前までを『は』

  これで『彼女は』の出来上がり。

③ 後ろから単語をつなげる。

  『yesterday』昨日 → 『sad』悲しい → 『looked』見えた

         ↓

『彼女は昨日悲しい(ように)見えた。』

 

 

2 Tom speaks Japanese well.

① 動詞の発見『speaks

② 動詞『speaks』の直前までを『は』

  これで『トムは』の出来上がり。

③ 後ろから単語をつなげる。

  『well』上手に → 『Japanese』日本語 → 『speaks』話す

       ↓

『トムは上手に日本語(を)話す。』

 

 

多少長い文でも 第五文型でも

3 I found the weather very cold in Hokkaido.

① 動詞の発見『found

② 動詞『found』の直前までを『は』

  これで『私は』の出来上がり。

③ 後ろから単語をつなげる。

  『Hokkaido』北海道 → 『in』の中  →『cold』寒い → 『very』とても

 →『weather』天気 → 『the』その

  ※この段階では、『the』は訳さなくて大丈夫。

           ↓

『私は北海道の中寒いとても天気(を)見つけた。』

あとはちょっと入れ替えてうまい日本語にしよう。

『私は、北海道の天気はとても寒いとわかった。』

 

4 The building on the hill is our school.

① 動詞の発見『is

② 動詞『is』の直前までを『は』

  ※動詞の前が長い場合は、動詞の直前を後ろからつなげる。

  『the hill』丘 → 『on』の上 → 『The building』ビル、建物

これで『丘の上(の)ビルは』の出来上がり。

③ 後ろから単語をつなげる。

  『school』学校 → 『our』私たちの

※『is』は「です」と訳す。覚えておこう。

       ↓

『丘の上(の)ビルは学校です私たちの。』

あとはちょっと入れ替えてうまい日本語にしよう。

『丘の上のビルは私たちの学校です。』

5 My father was cooking lunch when I came home.

① 動詞の発見『was cooking

② 動詞『was cooking』の直前までを『は』

  これで『私の父は』の出来上がり。

③ 後ろから単語をつなげる。

  『home』家に → 『came』帰った → 『I』私 → 『when』とき

 → 『lunch』昼食

          ↓

『私の父は家に帰った私とき、昼食を作っていた。』

あとはちょっと入れ替えてうまい日本語にしよう。

『私が家に帰ったとき、父は昼食を作っていた。』

 

このように、機械的に処理しましょう。

とはいえ、このことができるためには、

★動詞が動詞だとわかること

★単語一つ一つの意味が分かること

が必須条件です。

これだけは、頑張って覚えて。

 

今回は以上です。

2021年7月4日日曜日

英語勉強法について 前書き 100万通りの勉強法


前々回、ウチの卒業生たちのTOEICスコアを自慢させていただいた。

大学入学後に初めて受けたTOEICで、一人は955、一人は785、もう一人は705であった。

955を取ったヤロウは留学したりしていてちょっと別格だが、785705を取った両名はともに、大学入学後とくに英語の勉強はしていない。

つまり何が言いたいかというと、大学受験で英語の勉強をきちんとしていれば、とくに対策をしなくても、TOEIC700を超えることができるということである。

単語熟語と文法しかやらなかったYというヤツでさえ、570を取った。

ちなみに、大学生の平均スコアは450くらいである。

 

で、こいつらは大学受験時に何をしていたかというと、実にあらゆることをしていた。

単語帳を毎日毎日眺め、文法問題を5冊も6冊も解き、音読し、CDを聞き、英文解釈の短文を精読し、過去問で長文を大量に読んだ。

ん? こうして書いてみると、何も特別なことはしていない・・・。

 

うん、そう、ただ、私が「ネイティブ感覚」というのを隣でしつこく言った。

「ネイティブは(たぶん)そういう言い方はしない」

「その英語を読んだら、ネイティブは(きっと)こういうふうに感じて誤解を生む」

「ネイティブにとって自然な英語は(おそらく)こうだ」

など。ちなみに私も自信はない。伊藤和夫先生や、鳥飼玖美子先生や、大西泰斗先生の受け売りである。

たとえば、

“I am a Japanese.”

と英語ネイティブに言ったら、相手は前につんのめるよ、

“A Japanese what?”

とか言われるよ、てな話をしていました。

 

ここで。

私は今まで、どこかで

「私なんぞが英語を教えていいものか?」

という気持ちがありました。

だってたいしてできないし。

訛ってるし。

日本人全体の順位からしたら、私の英語力なんて2000000位くらいじゃないのかしら。

いや、もっともっと低いかも。こわいわー。

ではなぜ私の下で、多少なりとも英語が伸びるのか?と考えたときに、生徒個人の努力を除けば、私にも特性があることに思い至りました。

私は、自分の考え方を押し付けるでもなく、理想を語るでもなく、あらゆる勉強法を認めている、と自覚しました。

 

英語には、100万人の人がいれば100万通りの学習法が存在すると言われています。

例えば、世の中には音読による学習を勧める人がたくさんいますが、

https://ceburyugaku.jp/131891/「107人に聞く私の独学英語勉強法!人気学習法はこれ」)
 
 と、「声に出す」はわずか17%なんです。

これを、「いや、英語は声に出さなきゃだめだ!」と言って否定することもできましょう。

しかし、声に出すのが嫌な人にそれを強制して、果たして効果があるのか? とも思いますし、じゃあ耳が聞こえない人は英語がマスターできないのか? という反論もできます。

耳が聞こえなくたって、外国語ができる人はたくさんいますよね?

世の中には、自分の英語に自信があり、自分がしてきた勉強法が最善の方法で、それ以外認めない人がたくさんいる気がします。 


そういうわけで、私の特性は

「いろいろな勉強法を知っていて、それを伝えることができるが、強制はしない」

というところに落ち着きました。

そういうわけで、もっと具体的に、英語の勉強法について、ざっくばらんにお伝えする(つもり)です。



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