世の中には、英文法賛成派と反対派がいるようです。
が、webで「英文法学習 無駄」で検索しても、英文法反対派のページがありません。
ほとんどが、
「細かな英文法は不要だが、基礎が大事」
「英文法学習が英語学習の最短距離」
という意見で埋め尽くされています。
また、鳥飼先生をはじめ、英語学習分野の有名人が、私の知る限り全員、基礎として英文法の重要性を強調していることからも、英文法は必要、と結論付けていいでしょう。
大学受験塾の立場からは、大学入試に出るんだから英文法は必要だ、という単純な話なんですけどね。
ただ、
・テストには英文法単独の問題が出ないものもある
・英文法を学習しなくても英語を話せるやつがいる
などの反論は、いつの時代にもありました。
それらの反論は、
・英文法はスポーツにおける「型」と同じようなものであり、基礎基本である
・英文法のための英文法は必要ないが、中学程度の基礎は絶対に必要である
・英文法を学習しないと、ある一定ラインで英語力が止まる
・海外旅行程度なら文法は滅茶苦茶でもいいが、コミュニケーション上誤解を生む
・英文法学習が英語学習の最短距離である
というように論破されてきました。
どれももっともな論理ですが、「それはわかるんだけどね・・・」とモヤモヤする人もいると思います。
実は、英文法の知識がまったくのゼロ、という人はまずいないんです。
みんな中学で少しは勉強しますから、最低でも主語と動詞くらいは知ってるわけです。
オフィス北極星 コミックス第06巻より |
出〇哲郎の使う英語を聞いて、みんな笑いますよね?
なので日本人、みな、最低限の英文法知識はあるわけです。
だからこそ、留学したり、数多くの例文を読んだり暗記したりして、英文法を学習しなくても英語ができるようになる人もいるわけです。
ですから、とくに高校での英文法学習が、英語ができるようになるための必須条件、というわけではないのです。
まとめますと、
・英文法は「型」であり、スポーツにおける基礎のようなものである
・英文法学習は英語上達への「近道」なだけで、「遠回り」の方法もある
・「遠回り」とは、留学や例文の大量暗記である
・最低限(中2くらいまで)の文法知識があれば、英語ができるようになることがある
→前回の記事の英作文(http://totalcomune.blogspot.com/2021/09/blog-post.html)のレベル!
ということでよろしいでしょうか。
最後に感想です。ジジイの感想など聞きたくもない、という方は、お疲れさまでした!
さて、どんな勉強法を採用するにせよ、英語学習には時間とエネルギーがかかります(数学ほどじゃありませんが)。
だからこそ、教える側は「近道」を示すのです。
大量の例文暗記のほうがよければ、そうしてください。それは間違いではありません。
私も個人的には、単語熟語と例文のほうが、英文法よりも大事だと思っています。
でも、塾で教えていると、10人中9人が、いや20人中19人が、単語熟語よりも文法を先にマスターします。
単語熟語と例文で英語ができるようになる子って、純粋に英語が好きな子です。
英語が好きじゃない子にとって、単語熟語や例文の暗記って、つらいんですよね。
単純暗記って、つらいですよね。
でも英文法って、慣れるとパズルみたいで、けっこう面白いんですよ。
というわけで、大学入試のために手っ取り早く英語を勉強したいなら、やはり英文法、ということになるんです。
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