今回は合格体験記半分、うんちく半分でお伝えしたい。
当然、合格体験記のほうがためになる気がするが、私はうんちくしたい。
うーむ、悩ましい。
さて、ウチの塾から、過去9年間での慶應合格者は4名。早稲田合格者は、慶應との重複を含めて4名。
これを多いと見るか少ないと見るか。
大学受験生は毎年3~5名。
うーん、悩ましい。
しかし、彼ら全員、翠嵐や湘南といった、合格して当たり前の生徒ではなかったことを考えれば、私からは彼ら全員に、やりおった、と言いたい。
このくらいのレベルになると受験前にはだいたい受かるか落ちるかわかっているのだが、
それでも本番でちゃんとできるかどうか、送り出すときは不安である。
なぜなら、彼ら全員、翠嵐や湘南といった、受験に慣れ、本番にも強い生徒ではなかったからである。
話は少し逸れるが、翠嵐や湘南といった高校の生徒は、勉強すれば勉強した分だけ、どこまでも偏差値が伸びる。
やつらの大半は、中学の勉強をコンプリートしている以上に、中学の勉強を深く理解している。
やつらの大半は、紙の上での勉強だけでなく、その周辺や自分が興味を持ったことを無意識に探究するので、雑学をよく知っている。→実はこれすごい有利
やつらの大半は、文系も理系もなく、その気になれば数学も現代文も日本史も、なんでもできる。→総じて語彙力が豊富で、発想も自由である
ウチの塾から慶應に合格した4人は、全員、そんなレベルではなかった。
数学はできねえ。
現代文はできねえ。
文章は幼稚。
モノは知らねえ。
まともにしゃべれねえ。
全国のトップ高から受験生が集まり、東大や一橋や東工大の併願校ともなっている早慶を受験するにしては、どいつもこいつも平均のはるか下だった。
話は変わるが、ウチの塾からのMARCH合格率(合格者÷受験者)は75%、上智理科大合格率は66%、国公立合格率が71%であるのに対し、早慶合格率は36%である。(もちろん、合格校数÷延べ受験者数にすれば、合格率は100%に近くなる)
個人の努力を数字にしてしまうのは気が引けるが、私が言いたいことは、この数字の影に見え隠れする早慶の“壁”である。
もちろん、早慶だけに限ってしまうと、そもそもの合格者数が違うので(早慶合格者数はMARCH合格者数の5分の1から10分の1程度である。と思う。)、単純な比較はできない。
しかし、齢をとり、若者に苦笑いされながらもなお現場の最前線で現実を見ている私としては、どうしても、数字以上に、早慶には“壁”を感じていたし、今も感じている。
ウチの塾から合格した彼らは、その“壁”を破ったことになる。
私は、〇害と陰口を叩かれながらも、その過程を見てきた。
そして、私が見てきた、平凡な能力の受験生がその“壁”を破ることがどういうことかということを、私はいつか伝えたいと思っていたのでした。
(つづく)
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