2015年10月25日日曜日

座談会 高校入試と特色検査

MJ「さて、早速、座談会を始めたいと思います。」
副K「ダメなやつだね。」
MJ「なんですか、藪から棒に。」
副K「まあいいや、始めましょう。」
MJ「前回まで、柏陽高校の特色検査の過去問を解説してたんですよ。昨年度、柏陽高校の特色検査で高得点を取ったおかげで合格した子がいたのが嬉しくてね。してやったり!って感じで。どうでした?」
副K「まあ、いつものキミらしい授業だったね。つまらない。」
MJ「・・・これ、座談会なんですけど。私への批判とか、私を教育する時間じゃないんですけど。」
副K「まあ、実は途中で読むのやめちゃったんだよね。ハハッ。だから、何とも言えない。」
MJ「・・・私、何かしました? 気に障ることとか?」
副K「べつに。いつも気に障るから、今回だけ特別っていうわけじゃないよ。」
MJ「そうか。それならよかった。要は、いつものK先生だ、っていうことだね?」
副K「今回のテーマは特色検査に特化するの? それとも高校入試について?」
MJ「どっちでもいいです。」
副K「・・・殴っていい?」
MJ「まずは特色検査に特化しましょう。いずれ、高校入試との関連が出てくるはずなので、そのときは高校入試の話もおk。大学入試の話もおk。」


副K「結論から言うと、特に内申の低い子にとっては。特色検査は超重要。対策のしかたによって大きく点差が開くでしょう。」
MJ「たしかに。」
副K「特色検査ができれば、内申も入試5科目の点数もそこそこでいい。ぎりぎりでいい。」
MJ「たしかに。」
副K「でも、普通の集団塾だと対策はやりにくんじゃないかな。どうやってるんだろ? だって、科目ごとに講師が違うでしょう?」
MJ「たしかに。科目ごとに講師に責任があるから、『この問題は捨て』とか言いにくいかもね。」
副K「そうなの。特色検査の問題の全体を見渡して、問題の難易度や生徒の得手不得手を見極めて、『ここは捨て』『ここは絶対に取る』とか言ってあげられないと。」
MJ「まあ、大手塾さんはうまくやっているんだろうけれど、『入試5科目はほどほどでいいから、特色検査をガッツリやろう』とまでは言えないのが普通だよね。」
副K「ウチの塾は1人が5科目やるから、全体を見渡した上で作戦が立てられる。メリットは大きいと思う。」
MJ「それに中1・中2から意識させられる。特色検査のある高校を受験する予定の生徒にとっては、中2内申より特色検査の点数の方がはるかに大きいんだからね。」
副K「中2の内申なんかより、特色検査に必要な思考力と技術の養成が優先よ。中3の冬から慌てて特色検査の対策をしたって、できない子はできない。」
MJ「なんたって、河合塾の模試で英語の偏差値が65で世界史の偏差値が70の大学受験生が、湘南高校の特色検査で20点しか取れないんだからね。」
副K「それは理科とか忘れているから仕方ない面もあるけど、詰込み型の学習をしてきた中学生は、特色検査でひどい点を取る可能性があるね。」
MJ「柏陽の合格者には少ないと思うけど、1対1対応の勉強をしていたら、特色検査は厳しいな。」
副K「いやいや、いるよ~。港南台一中や日野南中は内申を取るのが難しいから、内申が高いイコール学力があると推定できるけど、内申が甘い中学はある。そんな中学でオール5を取ってしまえば、あとは入試でがつがつ点を取る勉強をしていれば、特色検査で失敗しても合格できちゃう。」
MJ「そういう子は、入学してからが心配だな。」
副K「トップ校でも、必死に勉強しているのについていけなくなる子って、少なからずいるよ。遊んでて落ちこぼれるわけじゃなくて。」
MJ「遊んでて落ちこぼれるのは当たり前だからね。自業自得だと、本人も自覚してるから問題ない。」
副K「でも、努力してても、(高校の授業に)ついていけない子がいるの。現実に。だからこそ、高校に入ったら、勉強に対する考え方や取り組み姿勢を変えなきゃいけない。バカの壁を作らずに。」
MJ「変化の必要性だね。」
副K「1対1対応の勉強をしてきた子って、『解き方がわからない』って平気で言うでしょ。『まず解き方を考えてみよう』とか『解き方を編み出してみよう』『今までに習ったことが使えないか?』などとは思わないらしい。勉強の楽しさ、学問の楽しさ、知性を身につける楽しさを知らないの。かわいそう。」
MJ「唯々、勉強が苦痛みたいなんだよね。勉強イコール修行になっちゃってる。いや、修行ならゴールがあって成長があって達成感があるから、修行よりひどいな。拷問かな。」
副K「拷問だね。身体的な拷問より苦痛が小さいだけで、じっと嵐が過ぎ去るのを待っている、という意味では拷問だよ。」
MJ「大学受験の現代文や英語の評論文を読んでいると、そういう話題がたくさん出てくるよ。何のために勉強するのかって。答えはひとつじゃないけれど、ヒントは世の中にちりばめられている。少しだけ素直になって、バカの壁を取り除いて、考えてみるといいよな。」
副K「『勉強法の真実ブログ』を隅から隅まで読め。」
MJ「中3や高3の受験期には、膨大な暗記をしたり、テクニックと割り切ったりしなきゃいけない時期はある。だから、小学校や中1中2、高1高2が教養を身につけるチャンスなんだ。」
副K「教養がないと、旧帝大や早慶には入れなくなっちゃう。マーチクラスでも、教養がないと不利になっちゃう。特色検査も同じだよ。」
MJ「お、話が戻ったね。ドリルや1問1答の暗記だけでは、特色検査ではまともな点数が取れない。」
副K「そう。高校側は、大学受験に対応できる子が欲しいの。高校入試はバカ暗記していればソコソコの点数が取れるけど、大学受験でそれをやったら潰れちゃう。だって、分量がものすごいから。それに、定期試験では範囲があるから満点を狙って勉強するけど、大学入試は違う。大学入試は満点を狙う試験じゃない。県入試くらいまでだと満点が狙えるから、満点が取れない特色検査こそ、大学入試に耐えられる資質を持っているかどうかを判別できる。」
MJ「たった50分のテストが、中3内申と同じ配点になるんだよね。特色検査は。内申の関係ない、一発勝負の大学入試と親近感がある。」
副K「前から言っているけど、高校受験は通過点でもあるけど、大切な経験でもある。やっぱり高校入試を経験した子と経験をしていない子では、大学受験に向うときの姿勢は違う。高校受験を経験した子は、受験は落ちることがあるんだ、ってわかってる。」
MJ「中高一貫校の子は、大学受験をするんだ、全部落ちたら浪人なんだ、っていう実感が薄い子が多いね。」
副K「アタシは、個人的には高校受験には賛成。中学受験だと、大学受験の時には時間が経ちすぎていて覚えてないし、中学受験は親の受験である場合も多いから、受験生本人の経験になっているかどうかは疑問。」
MJ「栄光や聖光の連中は別だと思うけどね。あいつらは才能もあるから。」
副K「御三家はいいの。問題なのは、普通の才能の子たち。」
MJ「才能がないなら、よりいっそう努力と経験を積むしかない。」
副K「だから、特色検査が始まって、高校は今まで以上に“大学受験向き”の子を選べるようになっていると思う。今までは高校で挫折してしまっていた子を、あらかじめ排除できる。」
MJ「シビアな言い方だけど、現実はその通りだね。真実だ。特色検査や面接をもってしても、まだ選抜方法としては甘い気すらする。」
副K「まだまだ今後も高校入試は変わっていくだろうけど、文科省の“思考力重視”の方針は変わらないと思うな。」
MJ「センター試験も変えるみたいだしね。っていうか、二極化するんだよね。勉強があまり得意でないグループと、勉強で未来を切り開いていこうというグループと。」
副K「二極化は、どちらかというと賛成、かな。勉強が不得意な子を、得意な子と同じ問題で判定しようとすることに無理がある。」
MJ「スポーツと同じだな。スポーツだってクラス分けするだろう。スポーツが苦手な子がいるように、勉強だって、べつにできなくったっていいんだもんな。勉強したいヤツだけ勉強すればいいんだよ。それが本来の姿だ。」
副K「勉強って、強制されたり、心を壊してまでやるものではないよ。」
MJ「そうだそうだ。自ら進んでやるもんだ。目標をかなえたり、目の前の壁を越えるためにやるもんだ。」
副K「そう。それがないと、特色検査にも、その先の大学受験にも耐えられないと思う。」
MJ「そうだね。特色検査は、大学受験のためのよい経験、と。」
副K「そして、特色検査では、5科目を横断的に考えたり、作戦や戦略が必要だから、苦手であれば5科目ができる先生にアドバイスを求めたほうがいいだろうね。」
MJ「その意味では、もし苦手なら、やはりどこかの塾に行かなくてはならないかなあ。独学だと厳しいよなあ。克服できればいいんだけど。」
副K「塾に通っていたとしても、結果が出なければセカンドオピニオンを受けてもいいんじゃないかな。できれば早い段階で。」
MJ「あと、中2くらいからは特色検査を意識してほしいね。そのためには、英数は中学内容を少しだけ超えた考え方が必要だね。理科や社会は背景知識にまで興味を持ってほしいし、国語のためには、社会問題に興味を持って、そういう問題を扱ったテレビやネットや本を見てほしい。」
副K「英数なんかはどんどん予習して、中3の夏までには県入試問題を解けるくらいになるのは当然のこと。それをやりつつ、勉強の楽しさを見いだせないといけないかな。」
MJ「でも本当、いろんな子がいるよね。勉強に対する姿勢、学力、環境などは十人十色だ。だからこそ個別塾をやっていると面白んだけどね。」
副K「中1でオール4以下の子が、中3で5科オール5になり、特色検査で高得点を取って合格する。それも個別の醍醐味。」
MJ「そこまでは伸びなくても、悲壮感無く楽しく成長して、中1でオール3くらいの子が、中3でオール4くらいになるのもまた醍醐味。中1からオール5の子を、早くから特色検査や大学入試を意識させて、テスト勉強以外のいろいろな話をするのもまたよい。」
副K「でも、一番は中学生の時から大学受験まで見ていて、成長を実感するときかなあ。塾での中高一貫教育。アタシが一番好きなの、これだなあ。」
MJ「前から言ってるね。たしかに、中学生のときや、遅くとも高1で入会すると、大学受験で成功する子が多いね。ウチの塾は。」
副K「だから、塾による中高一貫教育なんだってば。高校からも入塾するけど、高校生だと本人次第になっちゃう場合があるから、じっくりと変化を期待できるのは中学生だね。中学生は柔軟だから。」
MJ「中1・中2や、高1・高2は本人たちが気楽だからね。勉強以外で吸収できることがたくさんある。私は、高1や高2の間から“変化”を意識してほしい、変化していってほしいと願っているよ。たとえそれが、勉強なんかしなくていいや、っていう方向でもね。それで将来へ向かうのであれば、嫌々勉強するより全然よい。」
副K「あんたは願うだけだからいいよね。結局、最後はアタシが出張んなくっちゃなんなくなるくせに。」
MJ「私は生徒を温かく見守って、だな、・・・ってこの座談会、最初と最後が締まらなくない?」
副K「だって、いっつも嫌な役はアタシに任せて、自分は『ウシャシャシャ』って言ってるだけじゃん。厳しいことなんて言えないじゃん。」
MJ「言ってるよ! 本来は塾の禁句である『( 放送禁止 )』なんて、1日に3回は言ってるし。」
副K「文で言いなさいよ! 本当に説明が下手なんだから。いっつも『ウヘラウヘラ』しか言わないじゃん。」
MJ「・・・このブログがいくら塾名を伏せてるからって、生徒や親御さんが見てらっしゃるかもしれないんだぞ? 本当のことを言ってどうする? いや、本当じゃなくて・・・」
副K「えー、教室では、いつもこのような感じです。この座談会も、嘘偽りなく、本心で語っております。」
MJ「はい。もし気分を悪くされた方がいらっしゃいましたら、心よりお詫びいたします。どなたかを中傷・非難・批判などする意図はまったくございません。むしろ、いつも応援したい気持ちなんです。最後に、まとめをしましょう。」
副K「特色検査は、大学入試のためにはとてもよい訓練です。得意になるととても有利ですから、力を入れましょう。」
MJ「いろいろなことに興味を持ちましょう。物事に対する興味は、前進と変化の源です。」
副K「自分を変えてくれそうな塾を見つけることも、成長のためなるでしょう。べつにウチの塾、っていうわけじゃなくて。私の理想は、やっぱり長く通ってもらうこと。技術を与えるだけじゃなくて、成長を見たいから。1年だと短い。最低でも2年、欲を言えば中1から高3まで見たいな。」
MJ「塾版中高一貫教育だね。確かに、密度の濃い時間を過ごせれば1年でも変われると思うけど、長い方が理想だな。私も、生徒たちに変化を促せるよう、ますますがんばります。」
副K「そうだね。もうちょっとがんばったほうがいいね。」
MJ「・・・・・・・」


MJ副K「それでは、失礼いたします。<m(__)m>」



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