2018年11月26日月曜日

塾の日常②

ブログでは合格体験記のようなものも書いていて、もしかしたらみなさまには私の書く偏見や屁理屈よりもそちらのほうが役に立つような気もする。
ただ最近ではマーチだの早慶だのの過去問ばかり解いていて、ふと、ワンパターンだなあ、と思うことが増えた。
マーチだの早慶だのは、基本的には意欲的に勉強した子が合格するので、書いたとしても、まああれだけ勉強すれば受かるよね~くらいの合格体験記になってしまうよね~とか、解いた過去問の山を見ながら考えている。

毎日毎日必死に勉強しました。
最後まで諦めずに頑張りました。
めでたしめでたし。

うん。王道。
それでいい。
ただ、まあ、何て言うか、少なくとも私には文章の才能はないので、元ネタの面白さが欲しいんだよなあ。

そんなわけで昨年の受験生に、ちょっと面白いやつがいたのを思い出した。
同級生の紹介で入塾してきたのだが、入塾前にそいつの話がでたときに、同じ中学出身のやつらが、同級生だけでなく先輩や後輩までもが口を揃えて、「ヤバいやつだ、あいつはヤバい」と言っていたのだ。
あんまりヤバかったら入塾はお断りするか、〇力でねじ伏せなければなるまい、などと真剣に考えていたら、高3になったヤツはすっかり猫かハムスターかなんかの仮面をかぶっていたのか、ぜんぜんヤバくない。
どこがどういうふうにヤバかったんだ?
普通に礼儀正しく、普通に身のまわりのことが出来る、普通にコミュニケーションが取れるやつじゃないか。
勉強を始めれば、すいすい勉強する。
おまえ、〇陵だろ? そんなに勉強に慣れてないだろ?(スゲー失礼、)
少しは根を上げろよ、頭がパンクしそうとか愚痴を言えよ(ものスゲー失礼、)
などと思って生温かい目で眺めていたが、毎日毎日すいすいすいすい勉強している。
な? アス〇ルガーだろうがサイ〇パスだろうが、身の処し方は学習できるんだよ。
まあそいつがそうだと言っているわけではないがね。

結局そいつは第一志望の東海大学に進学したが、まあ、楽々合格だった。
水族館で働きたい、でも水産学部は基本理系、自分は数学ができない、という論理で数学のない東海大学に決めたという。
しかしなぜか、水産とはまったく関係のない成蹊大学も受けたいと言っていた。そして受験した。
理由は何度か聞いたが、私には理解できなかった。
思うに挑戦? チャレンジ? 的な気持ちだったのではないかと。
それで、実はそいつ、成蹊大学に補欠合格したのだ。
しかしなんだか英語で解答欄間違いかなんかの大ミスをやらかしたらしく、7~8点損したと言っていた。
それがなければ間違いなく合格していたし、それでなくても文部科学省の補助金減らすぞ~以前であれば合格していた。
たしかに、ウチからは舞岡→青山学院大学、南陵→國學院大學、深沢→明治大学などの実績があるからさほど驚かないが、それでも「ヤバいやつ」がするするするするするするっと成蹊にあと一歩まで迫ろうとは。

それにしてもそいつ、この前のブログの話とかぶるが、ぜんぜん感情を表に出さなかった。ヤバい行動も受け答えも一切、無かった。皆無。
もし同じ中学のやつらの話が本当なら、中学では本当に「ヤバいやつ」だったけれども、「ヤバいやつ」のまんまでは何かと損だから、きっと訓練したのだろうと思う。

何かを心に決めたんだろうな。

私にとってはしみじみと趣のある話なのだが、皆さまにとってはいかがなのかしら?



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