2017年6月21日水曜日

数学について その2



前回、数学にも「ある程度の」才能が必要であるという点と、ある程度の才能が必要なのは数学に限らない、というお話をしました。
では、どの程度の才能が必要なのか? ということを、具体的に考えたいと思います。
前提として、センター試験の数Ⅱで7割、ニッコマの数学で9割取れることを目標にお話をいたしましょう。

学校(小中高)のカリキュラムは、本当によく組まれています。
こればかりは、さすが官僚は勉強がよくわかっているんだなあ、と敬服します。
文科省のカリキュラムに対しての批判をほとんど見ないのも納得です。
で、そのカリキュラムの何が優れているかというと、キチンとステップになっている点はもちろんのこと、適度な負荷がかかっているという点です。
ここで、「適度な負荷がかかっている」ということには、「子どもをふるいにかける」というシステムであることをまず、ご理解ください。
薄々感じている方は多くいらっしゃると思うのですが、こうはっきり言い切るとあまりいい気分はしないですね。
しかし、学年を追うごとに数学についていける子が少なくなり、ついに大学受験では、18歳人口120万人のうち、センター試験で数学を受験する生徒は40万人となります。
センター受験者には浪人生が20%含まれるので、乱暴な計算をすれば、現役で数学を受験する人は32万人くらい。(データが非常に少ないのでかなりアバウトです)
すると最終的に数学を使うのは、人口の26%! です。
非常に少ない数値ですが、私としては26%でも、「こんなにいるの?」と思ってしまいます。
個人的には10%くらいかと思っていました。
しかしそれもそのはず、センター平均を超えるのは26%の半数。
「数学ができる」というためにはセンター平均はほしい。
よって、センターで平均点以上取れる人は、全体の13%であると言えます。
これは塾屋である私の感覚とも近いため、非常に納得です。
しかもこれは数Ⅰでの話。数ⅡBになるともっと減るでしょう。
どこかで「中3で半数が数学でつまずく」というデータを見たことがありますが、高校ではさらに半数以上が数学から脱落しているということになります。
ですから、データからすれば数学ができないのが普通。向いていないと思ったら早いところあきらめるのが賢い・・・のか!?

とはいえ、あきらめきれないのが親心というものですし、中高生自身も、できれば数学を使って受験したいという希望を捨てきれないこともあるでしょう。
というわけで、次回より、どうしたら数学を捨てずに、あきらめずに済むか、というお話をさせていただきます。

つづく


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