2015年9月23日水曜日

卒業生特集④

私のとても悪い癖で、“卒業生特集”と言いながらも私見ばかりを申し上げてしまいました。
そこで、最近訪ねてくれた“卒業生”たちがどのような生活を歩んでいるか、一部公開させていただきたいと思います。
頑張っているのは春名賢人だけじゃないよ。

まずは現在アシスタント講師のH。
このブログでも紹介した、“偏差値50の高校”のクラスビリから、なんとかかんとか大学に受かった子である。
彼女は学校、バイト、自動車学校に加え、何とかというNPOで活動しているらしい。
たいへん忙しいらしく、この間なんか彼女が教室に出勤してくるなり、私は「ボロボロだな」と言ってしまった。面と向かって。相手、女子なのに。
だって、髪はボサボサ、手には包帯、口は半開きなんだもの。
でも、いいんじゃないか。
表面ばかり飾って努力しないより、ボロボロになりながら限界まで努力する姿って、とても美しいと思う。
彼女も3年生。このままなら、後悔しない将来をきっと選ぶだろう。
そして、とても美しい女性になるだろうと思うかもしれない可能性がなくはないのではないだろうか。

そして、Hと同級のA。
彼女もこのブログで紹介させていただいた、“偏差値50の高校”から躍進した子である。
彼女はときどき、ヘルプでアシスタントに来てくれる。
音楽が得意なので、テスト前の中学生に頼られている。
先日も来てくれた。
なんと彼女、横浜市が推進する何かに合格したというのだ。
試験は小論文と面接という、彼女の得意分野。というより、受験を通じて得意になった分野だ。
教員を目指す彼女は、受験勉強が今に役立っていると意気盛んであった。
それで後輩を叱咤激励していた。まさにOB(OG)の役目だ。
いろいろ悩んだ時期もあったようだけど、吹っ切れたAはとても魅力的なような気がしないわけでもないという意見もあるだろう。

3人目は、現在慶応大学商学部の2年生、Nだ。
彼はICUにも合格していて、ICUに進学するか、それとも慶応にするかで悩んでいた。
本当は英語を勉強したいからICUに行きたかったらしいが、周囲に相談し慶応に進学した。
たしかに慶応でも英語は勉強できるし、英語以外のことも学べる。
そのとおり、慶応進学後も英語への情熱は衰えず、新しくできた英語の検定にチャレンジするからと、つい先日に訪ねてくれた。
彼はアドバイスを求めてきたのだが、すでに私と同等かそれ以上の能力を持っていたので、雑談で終わってしまった。Alas
私としては楽しかったし、教え子の成長を見ることができて有意義だったが、彼にとっては・・・?
また、Nは港南台の一員であるから、知った後輩を見つけて励ましてくれたりした。
ありがたいことである。
この8月には留学もするらしく、将来が楽しみな若者である。

さらに、GWには6年も前の卒業生、Tがひょっこり訪ねてくれた。
「大学を卒業しました。就職も決まり、これからは獣医として働きます。」
あまりに立派になりすぎて、最初は誰だかわからなかったほどである。
思い出は走馬灯のようにgo roundだし、6年も前の卒業生が就職の報告に来てくれたこと、そしてあまりに立派になっていたことに驚いたり感動したり忙しくて、うまい言葉は何も出てこなかった。
聞けば、住所はもう就職先の近くだそうで、港南台とはかなり離れている。
帰省した折だからだとは思うが、また彼にとってひとつのけじめだったのかもしれないが、それにしても塾に行こうと思ってくれただけで嬉しいし、なにより立派すぎる態度、それは獣医という職業だからではなく、彼から発する自信と謙虚さが同居した雰囲気に、私は見とれてしまった。
彼は悩み多き高校生で、中学受験で燃え尽きてしまったことをそのころから自覚していた。
いつか本気になろう、なろうとして、やっと“気”が満ち足りて、それからやっと自分の希望する学部に立ち向かうことができたのだろう。
苦しんだんだろうなあ。
わざわざ、貴重な自由時間を割いてまで、役に立ったかどうかもわからない私の塾にまで顔を出してくれたことが嬉しい。
歳はうんと下だが、尊敬すべき人物だった。


つづくと思います。


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