2015年9月3日木曜日

卒業生特集② 偏差値50の高校から


〝偏差値50の高校”―それはとても平均的な高校である。
高校の数も多く、高校生も多い。
マスコミや世の中の人が思い描く“高校生像”に最も近いのではないだろうか。
部活やバイトをしたり、恋愛をしたりして、思いっきり楽しんでいそうだ。
社会に出てからも最も人数の多い“層”であり、横や縦のつながりが多くて楽しそうだ。
話が合う人も多いだろう。

では、こと「大学受験」に関してはどうだろうか。
もちろん、大学だけが進路ではなく、自分の好きな道に進むのが一番である。
しかし、数ある進路の中で、“4年制大学”へ進みたくなった場合、どのような現実があるのであろうか。

ある〝偏差値50の高校”の合格実績を見てみよう。
(参考URL
3年間で600名弱の卒業生の実績で、重複あり(1人がいくつも合格している)である。
卒業生600名弱中―公立大学1名、早慶上智理科大5名、MARCHクラス15名、國學院・成蹊・成城・明治学院21名、日東駒専クラス66名と、合計108名。
ここまでがおおよそ偏差値50以上の大学である。
これに東京農大、鎌倉女子大、玉川大、神奈川大などを“日東駒専クラス”とすればもっと多くなるが、それでも卒業生の半数には達しない。

もうひとつの〝偏差値50の高校”を見てみよう。
(参考URL
こちらは単年度。重複なし。
卒業生約200人中―国立1名、GMARCH7名、國學院・成蹊・成城・明治学院9名、日東駒専クラス19名と、合計36名。
→3倍すると、国立3名、GMARCH21名、國學院・成蹊・成城・明治学院27名、日東駒専クラス57名と、合計108名。両校はほぼ同じ実績である。

両校とも、GMARCH以上への進学率は、おおむね3.54%。2530人に1人。
日東駒専クラス以上への進学率はおよそ20%。5人に1人。
それだけ、有名大学への進学は、偏差値50の高校の生徒にとっては狭き門なのである。
とくにMARCHクラスに合格するのはクラスに1人いるかいないかだ、という事実を、生徒さんも親御さんも知っておいてほしい。
ではどうすればいいかを今までいろいろ書いてきたが、単純な言い方をすれば、結局は気力と体力である、という結論になる。
私個人は、これまでさんざん申し上げてきたように、大学なんてべつに行かなくてもいいと思っている。
専門へ行って資格を取ったり、高卒で大企業や役所に勤めれば(これもかなり難しいが)、今の世の中的には勝ち組ではないか。
また、推薦で入れる大学に入り、思いっきり若さを楽しむのもアリではないか。
しかし、それでもなお、一般受験をしてでも上位の大学に入りたい、というのであれば、相当な覚悟を、それも今までの自分のすべてを変える、くらいの覚悟を持ってほしい。
人間、1~2年あれば変われる。このシリーズのテーマである。
変わりたいと真摯に願い、新しいことを受け入れていけば、つらいけど、変われる。

「クズな自分を変えたいんです!」と言っていた男子。
「絶対に合格する!」と泣きながら勉強していた女子。
こういう子たちは、偏差値55以上の大学に合格した。
そして去年、明治政経以下MARCHを総ナメにした男子がいた。
彼らは、〝偏差値50の高校”に通う子たちだった。
彼らは、受験勉強を通して変わった子たちだ。
何度も打ちのめされ、それでも挫けずに這い上がってきた。
これが、先ほど“結局は気力と体力だ”と申し上げたゆえんである。



つづく


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