2013年10月14日月曜日

どんな教師・講師に我が子を預けたいか その1

このところ講師関係の話題が続いていたが、塾側からの話がメインだった。
では、みなさんの側、つまり、教えてもらう側やお子さんを預ける側のみなさんにとって、と考えると、どんな講師が理想となるのだろうか。
もちろん、理想や希望が人それぞれ異なるのは、私だってわかっている。
それらが正しいとか、誤っているとかも、結果が出ない限りわからないことも、当然わかっている。
そして、100人中100人に支持される講師(教師)も存在しないことも、わかっている。
それでもその上で、少しだけ「理想的な講師」について考えさせていただきたい。


横浜市教育委員会が2011年に保護者に対して行ったアンケートがある。
その中に「保護者が教員の指導に望むこと」という項目があった。その結果は・・・
「教育への責任感や使命感」68.7
「非行やいじめなどの問題行動への適切な対応」58.0
「社会人としての一般常識」50.8
「公正・適正な評価・評定」49.7
「授業力や教科などの専門知識」45.7
などの順になっていた。
これは教師に対する要望なので塾講師に対するそれとは違うと思う。特に授業力の面。
それでも、アンケートからは多くの親御さんが人格的な面を非常に重要視しているのがわかる。
まだまだ日本は大丈夫だ。

講師には、生徒を伸ばす講師と、伸ばさない講師が存在する。もちろん教師だって同様だろう。
このことは、話の上手下手、人気があるないとはあまり関係がない気がする。いや、関係がない。
逆に、どんなに授業力の高い講師に教わっていても、伸びる子と伸びない子がいる。
このことの解明は永遠のテーマなのだが、今回は中間報告という形である結論を導き出したいと思う。

まず、ひどい言い方をすれば、伸びる子はどんな講師でも(教師でも)勝手に伸びる。
伸びない子は伸びない。
これは“性格を含めた個人の資質”の問題でもあり、社会全体の問題でもあるが、社会の問題はとりあえずおいておき、個人の問題だけをとりあげる。
さて、なぜこんな乱暴なことが言えるのかといえば、偏差値が同じいくつかの高校の進学実績を比べていただければわかる。
同じ偏差値の高校の進学実績は、実に差がない。まるで差がない。
つまり、学力教育だけでは、どんなにがんばっても効果はたかが知れている、ということだ。
だから予備校などは、偏差値の高い高校の生徒を奨学金で迎え、合格実績を謳うのだ。
講師をやっていればわかる。同じことを教えても、生徒によって大きな差があることを。
そして、そんなことは実はみーんな、わかっている。
「あの子は頭がいいから」
「あのお子さんはとても優秀だから」
「地頭が違うから」
と。
あらためて私がお伝えするまでもない。

そもそも、「頭がいい」とはどういうことであろうか。
一つの指標は知能指数か。
と思って、私は先日、ネットで知能テストというものをやってみた。
どきどきしながらやった結果は、平均よりもほんのちょーっとだけ上だった。
しかも、かなりカンで解答したところもあったので、実にあやしいものだ。
私立文系の一浪だし、私の生まれつきの地頭がよくないことはこれで証明されてしまった。
2ちゃんねるでは「私立洗顔」とバカにされるタイプだ。
しかしそんな私でも現代文が得意で、大学受験英語ならすらすら読めて、中学受験算数ならほぼ何でも解ける。訓練のたまもの以外のなにものでもない。
知能指数は、大学受験程度なら学習で跳ね返すことができる。
以前にも書いたが、湘南高校の生徒ですら、「地頭がいい」なんてヤツは一握りだ。
その大多数は、人の何倍も努力して入学してきたのだ。
さらに言えば、偏差値の高い生徒は、努力のしかたが常識と少し違う。
考え方が多数派と少し違うのだ、と思ってほしい。

さあさあ、大きくズレたぞ。何の話だったっけ。
みなさんの周りにはいないだろうか。
ある日突然勉強し始め、もりもり成績を上げ、信じられないような学校に合格した人が。
もしそんな人を見たら、「あいつはもともと頭がよかったんだ。遊んでたから成績が悪かっただけなんだ」と思ってしまいませんか?
その人の頭が最初からよかったのかどうか、それは誰にもわからない。
事実としてわかるのは、その人が勉強をしはじめた、ということ。
そしてそれを持続した、勉強し続けた、ということだけだ。
ではなぜ、その人は勉強を始め、続けたのか。
それも誰にもわからない。
わかるのは、必ずなにかの“きっかけ”があった、ということだけだ。
その“きっかけ”は偶然かもしれないし、必然かもしれない。それも誰にもわからない。
ひょっとしたら本人にもわからないかもしれない。
ただ、「勉強したから頭がよくなったのだ」とは言えないだろうか?


・・・長くなったので続きます。






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