2013年9月18日水曜日

パーテーション無し の効果

前回、講師の記事を書いていて思ったことがある。
そうだ、ウチの塾はパーテーションがないんだった、と。(副室K注:いったい何の関係があるんだ?)

「何?ココ?」ですよね。ウチの塾です・・・

そして、学生講師に担当生徒を持たせず、アシスタント扱いをしているのであった。
ウチは従来の個別塾の発想の真逆、正反対を突き進んでいる。
これはひょっとしたらすごいことなのではないか? と思い始めた。

それでは、個別塾なのにパーテーションを取っ払ったらどうなったか? をお話させていただきたい。

巷では、パーテーションは個別塾の標準装備と思われているようだ。
個別塾にはふつう、生徒の前後(と左右どちらか)を仕切るパーテーションなるものが存在する。
この仕切りによって、授業は直接指導する講師にしかわからないようになってしまっている。
それゆえ、大多数の個別塾では、教室長が授業の様子を知るには、講師から直接話を聞くしか方法がない。
教室長が巡回をしたところで、わかる情報は一部でしかない。
なにより、授業のすべてを講師にまかせるので、講師を育てるのに苦労するし、教室全体としての指導方針を統一するのにも苦労する。
しかし「パーテーションがないと集中できない」と悠久の古来より言われていたし、HPでもそのように言われているのを今でも見る。
なにより私だって、つい2年前まではそう思っていたのだ。
というより、思考停止していたのであろう。
よくないことだ。

ウチの塾がパーテーションを無しにしたのは他でもない、単に「後で買おう」と思っていたからだった。
急ぎドタバタの中でハコ作りをしていたので、とにかく優先順位が机、椅子、ホワイトボード、暖房だった。最低限授業のできる設備を優先しなければならなかったからだ。
そしてパーテーションのないまま開校。授業をしてみたら・・・これがなんとも良かったのである。


「個別 塾 パーテーションなし」などで検索してみると、パーテーションのない個別塾はわずかだ。
しかし、わずかではあるが、ある。
他塾さんの宣伝のようになってしまうが、九州地方にある学習塾さんはパーテーションのない教室運営をされており、その様子や評判はウチとよく似ていた。

そして、その九州の学習塾さんとウチに共通する様子はというと、以下のとおりである。

「静か」
パーテーションがないと周りの話し声が気になるのでは、と思われていたが、まったく逆だった。
むしろパーテーションがあるほうが私語が多く、音量も大きかった。

「サボれない」「緊張感がある」
パーテーションに隠れて携帯をいじったり、居眠りができない。
休憩や居眠りがしたければ、勉強した後で堂々とすればいいのだ。
また、みんなが勉強している姿を見てしまうと、自分もやるしかないと思えるのだ。

「生徒は講師の様子がわかり、講師も生徒の様子がわかる」
講師が隣からいなくなってしまって(コピーなどで)、戻ってくるのをじっと待つ、なんていうことがない。
振り向けば講師が必ずいる安心感がある。
講師は、ペンの止まっている子がすぐに見える。



いやいや、いいことづくめではないか。
とにかく教室にいる全員の様子が見られる。自習の子も含めて。
そして全員が、パーテーションのある頃より集中している。
誰も私語をしない。周りに迷惑だから私語ができない。でも休憩時間は私語OKで、メリハリができた。
アシスタント講師の様子もよく見られるし、アシスタント講師が困ったときにすぐプロ講師を呼べるし、すぐプロ講師が助けに行けるし、アシスタント講師がプロ講師の指導を見て学ぶことができている。
担当生徒や担当講師がいるわけではなく、講師全員が生徒全員を見ることになり、情報共有が容易だ。
生徒も講師もみんなが顔見知りになり、仲良くなった。休憩時間には笑い声が絶えない。
生徒間で、先輩が後輩の面倒を見る、後輩が先輩を見習う“部活”的雰囲気が生まれた。だから“勉強部”と名づけた。
夏期講習の打ち上げを高校生が行うという伝統ができた。
担当講師の指名合戦がなく、きわめて平和・平等だ。

「憩いのテーブル(笑)」の上。空腹で集中できない、をお菓子で防ぎまーす笑

と、なんか宣伝ぽくなってしまったので、この辺で。
決して宣伝ではなく、ただの自画自賛、自己陶酔なので許してください。
ウチは合う人には合うし、合わない人には合わないと思う。
でも万人に合う塾なんてないのだから(もしそんな塾があれば、その塾だけに生徒が集中するはず)、それでいいと思っている。


それにしても、常識とは染み付いてしまうものなのだ、とつくづく思う。
染み付いてしまうと、疑うことを忘れてしまう。
それは怖い。いつもいつも疑うようにしよう。



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